爽やかな初夏の陽気、若干暑いかな思う北の大地。
道端にさくらんぼの木があり、ちょうど食べ頃な赤い実がぶら下がっています。
手を伸ばせば届く距離、その場で収穫して頂きたいところですが・・・
他人様の土地で生い茂るさくらんぼなので、勝手に収穫することは許されません。
そんなに食べたいのなら、さくらんぼ狩りに行けばいいという話だと思いますけど、
やっぱ、道端でさくらんぼを取って食べるのは、自然豊かな田舎の特権なんです。
きっと、食べ頃の匂いを嗅ぎつけた鳥たちに取られてしまうのでしょうね。
久しぶりにちょっと遠くへ行こうと、小さな旅に出てきました。
今回の行先は南千歳、ちょっと速い特急列車に乗って車窓を楽しんできました。
乗車するのは10時18分発の「スーパーとかち3号」、切符を買ってホームに向いました。
大きな荷物を持った乗客でごった返すホーム、だけど、大半はエアポートで空港へ向かう乗客。
列車は6両編成で自由席は1両だけでしたが、それでも十分余裕があるぐらいの利用客でした。
とりあえず、缶コーヒーを買って列車に乗り込み、出発待ち。
賑やかだったホームもエアポートの出発後は静かになり、アイドリング音だけが聞こえてきます。
そして、隣のホームには大阪から到着したばかりのトワイライトエクスプレスの姿も、
10時18分、エンジン音が大きくなると列車が動き出し、定刻通りに出発。
駅構内から札幌の街を横目に本線へ、再びエンジン音が大きくなり、列車が加速します。
ある程度速度を上げたところで流すように苗穂を通過。
その先のきついカーブで速度を落とすことなく豊平川を通過、車体傾斜装置のおかげでしょうか。
豊平川を越えたところで速度を上げますが、十分な余裕があるみたいで、流すように走ります。
白石を過ぎて、右手に札幌貨物ターミナルを見ながら平和を通過し、そのまま高架線となります。
ここで旭川方面向かう函館本線と別れ、速度が落ちると新札幌に到着。
新札幌を出発すると、ビルの立ち並ぶ街並みから自然豊かな大地の車窓へ、
高架と掘割で丘陵地の谷間を縫うように線路が走り、住宅地が広がってくると北広島市街です。
市街地は北広島付近の一部だけ、再び自然豊か大地、広大な畑の風景が広がります。
速度が落ちてくるとエンジン音が大きくなる加速、あるい程度の速度で流すように走ります。
ハイパワーなエンジンを複数台搭載した車両で走りに余裕があるみたいで、軽やかに走る感じ。
今までは振り子装置を搭載して、カーブの通過速度を上げて時間短縮を図ろうとしていましたが、
スーパーとかちは車体傾斜装置はオマケ、動力性能を上げて時間短縮を図っているようですね。
高架を駆け上がると千歳を通過、南千歳まであと少しですが、早くも速度を落とします。
10時45分に南千歳へ到着、ここで新千歳空港からの乗り継ぎ客が乗り込んできます。
10時46分に帯広へ向けて出発、ここから石勝線に入ります。
今まで平地を疾走してきましたが、この先は山あり谷ありの区間を駆け上がることになります。
隣のホームに北斗星が停車中、昨晩上野を出発し、札幌へ向けてラストスパートです。
続いて函館行の「スーパー北斗8号」が到着、若干遅れて出発しました。
短い停車時間で自由席の利用客が乗ることができず、遅れてしまったみたいです。
指定席を予約すればいいと思うのですが、既に満席とあっては予約することはできませんね。
座席数が限られているので諦めるしかありませんが、あくまでもJR北海道の事情ですよ。
問題の続きのJR北海道、最近もやらかしましたが、その影響です。
最小限の車両数で最大限を運行本数を確保した結果、車両を酷使する結果になりました。
それが、大地を気持ちよく疾走する車両を酷使することになり、トラブルが続くようになりました。
ついにメンテナンス体制強化を理由に減速減便ダイヤを導入せざる得ない状況になりました。
移動時間が長くなりますが、安全を確保するためとなれば、仕方ないのかなと思います。
札幌を出発する時点で「スーパーとかち3号」と「スーパー北斗8号」は4分間隔でした。
それが、南千歳に到着した時点で6分間隔になっていましたが、減速減便ダイヤの影響です。
スーパー北斗で使用する281系は減速対象となり、最高速度が120キロに引き下げられました。
スーパーとかちで使用する261系は減速対象とはならず、最高速度は130キロのままなんです。
最高速度を10キロ引き下げただけですが、思わぬところで時間差がでているみたいです。
ということで、ちょっと速い特急列車に乗って、小さな旅に出てきました。